タイコーヒーの歴史
日本ではまだまだ馴染みの薄いタイのコーヒーですが、
タイは世界有数のコーヒー生産国です。
またタイのコーヒー栽培の歴史は、非常に古くアユタヤ王朝時代(1351年~1767年)にはコーヒー栽培をしていたという記録があります。
コーヒーが広く栽培されるようになったのは、ラーマ3世時代(1824年~1851年)に王宮にコーヒーの苗木が持ち込まれたことが始まりと言われています。
主に生産されているのは、「ロブスタ種」と「アラビア種」です。
タイ南部で多いのが、下記のロブスタ種。
タイ北部では、アラビカ種が多いです。
アラビカ種はタイ北部の山岳地帯の涼しい気候でも育ちます。
「ロイヤルプロジェクト」
タイ北部の山岳地帯はかつて、ケシ栽培(麻薬の原料)が盛んで世界有数の麻薬密造地帯でした。
貧困のために、ケシ栽培を余儀なくしていた山岳地帯の民族は、ラーマ9世の「ロイヤルプロジェクト」や
ラーマ9世の母シーナカリン王太后もケシ撲滅で始めた「ドイトゥン・プロジェクト」によって、
ケシの花を一掃し、植林などを行ない山岳地帯の浄化をしました。
また、ケシ栽培からコーヒー栽培やマカダミアナッツ栽培を奨励し栽培するものを変えていきました。
これらの活動は、森林保護や山岳民族の自立支援につながり、今では高級コーヒーを作る産地となっています。